茂原市S邸

2024年1月(茂原市)

建築面積 75.77㎡ (22.92坪)

延床面積 131.66㎡(39.82坪)

専用住宅

家族構成:親1+子1

 耐震等級3、耐風等級2、UA値:0.31、C値:0.39

 

構造強度と断熱性を高めた住宅。

居室部分の総2階建てに玄関+収納の下屋が付く形態としている。

今回は気密の測定も行い、下屋部分の気密確保の難しさを実感した。

 

使用材料の記録。

 

断熱材:〔外壁〕高性能グラスウール厚105充填+外部付加厚105

    〔床〕 大引間:高性能グラスウールボード厚120、根太間:高性能グラスウールボード厚45

    〔屋根〕野垂木間:高性能グラスウールボード厚60、

        垂木間:高性能グラスウールボード厚120

        内部付加:高性能グラスウール厚105×2層

 

構造:〔屋根〕  厚24構造用合板野地板を登り梁に4周固定語

        ルーフィングの上に野垂木45×90+杉無垢野地板厚12

   〔1階床〕大引+根太45角+構造用合板厚12 

 

外壁:杉無垢板12×180をヨロイ張り。施主による塗装。

 

サッシ:エクセルシャノンNS50トリプル

 

厚24構造用合板4周打ちの野地板と、その上の野垂木+杉無垢野地板厚12の層構成の様子。

許容応力度計算での効果と気密性の向上を期待しての、今回初の試みである。

野垂木45×90の間にはグラスウールボード厚45を敷き、上部を通気層として杉野地板の乾燥を促す。

2層になる野地板には透湿性のある防水シート:ウルト社製「ウートップハイムシールドルーフ」。

屋根材はステンレス鋼板を加工して勘合式縦ハゼ葺きとしている。

 

外張り断熱の施工の様子。

30×105の間柱材を@435間隔で75mmビス斜め打ちで固定し、高性能グラスウールをはめ込む。

夕立が起こり易い不安定な天気の中では、屋根・外壁共に施工中は気持ちが天候に向きがちになる。

ゆえにこの工法では大工の人数が複数いた方が良く、一人親方主体の当社では大工の負担が大きい。

 

床断熱の様子。

大引間には厚120のグラスウールボードを充填するため、受け材として貫材を大引105の下端に厚15の貫をはさんで固定している。その上に45×45の根太@303+厚45グラスウールボードを載せる。

大引を土台天端から根太厚分下げてあり、構造用合板厚12を根太と土台に固定する。

屋根の室内側には30×105の野縁を十字に組んで、厚105グラスウールを2重に充填する。

室内側の調湿可変気密シートはウルト社製「ウートップSDヴァリオツヴァイ」。

 

内装は施主の漆喰塗を待つ状態で、このまま引き渡しとなる。

天井は杉の羽目板。床は桧のフローリング。

小屋裏収納にエアコンを設置して、夏は2階の各部屋へ冷気が落ちるようにしている。

 

この文章を書いている今は7月で連日35℃を超えるような暑さだが、エアコン1台で快適に過ごしているとの報告を頂いた。