お住まいになってのご感想

W邸・いすみ市(2009.竣工)

「なんとなく楽しい」

「・・・でもその楽しいに理由がないの。普通に過ごしていてそう感じるのって素敵でしょ」

 完成してから一年半経った今、住み心地はどうですか?という質問にそう答えたWさん。

週末のスケジュールはゲストの訪問も多く一ヶ月先までぎっしりつまっているそう。

「お客様がきて、コメントしてくれた言葉に元気をもらって、また頑張って作り出して・・・」

古民家、納屋の改装、庭作りと、やりたいことは尽きないご様子。

「もっとこうすればよかったと思うところはありませんか?」

「お料理の匂いが2階の寝室に上がらないように工夫して手すり壁にして下さったけれど、小さい家だし下の雰囲気を知りたいからそこは格子がよかったかな」

 うーん、なるほど、設計中も悩んだ箇所です。

「でもね、住んだ当初より今のほうがもっとこの家に大満足って主人も言うわよ」

Wさんの美味しいケーキをご馳走になり、進化し続ける敷地内の探索をしました。

2011.6.1 

太東崎の家 (2008.竣工)

いつおじゃましても笑顔で迎えてくれるIさんご夫妻。ビリーヤード台は撮影の為にカバーをはずしてくれましたが、普段は洗濯物台になっているそう。デッキにあるのは青い桶が「釣堀」(ザリガニ入り)真ん中の水槽はおたまじゃくしがウジャウジャ。板で蓋をしているのは青虫と孵化したちょうちょが入っていました。保育園の息子さんの生き生きとした姿が目に浮かびます。

 

この日は久しぶりにお会いしたのでつい世間話に夢中になって聞き忘れてしまったので、夜メールで質問しました。返ってきたお返事をそのまま載せます。今後の設計に生かしたと思います。

 

<住みごこ地>
・広いリビングの中に、狭いスペースもあり気にいっている。
・動きやすく、すごく楽、平屋で正解。
・キッチン収納やランドリースペースを広めに取っていて便利

<改善点>
・事務所2Fの階段を普通にすればよかった。子供がのぼるので不安。
・雨どいは全部必要だった。特にウッドデッキの上に雨どいが無いところはデッキの痛みが激しい。
・屋根裏収納はあまり使ってない。
・薪ストーブがあまり効かない。リビングは広くてもよかったが、暖房を考えて、冬すごす場所を小さく作ればよかった。

<やっておいて正解だった点>
・ウッドデッキのパーゴラに日よけをつけたら快適になった。その前は晴れの日に暑すぎた
・芝を貼る前に地ならしをしなかったので、庭に変化があってよい。雑草処理が若干面倒だが、自然の雰囲気で出てよい。

やたら拘っていた部分が実際住んでみると、あまり必要なかったり。。勝手口とか、収納とか。実際に住んでみないと分からないことが多いですね。

 

「太東崎の家」は当事務所設立の一年前にコンペで私(森山)の案を選んでいただきました。構造検討は菅沼です。都内にお住まいだったIさんのご希望は2階リビングでした。敷地の角から海が見えるのですが、その要望はムリのない事務所部分だけにして平屋を提案しました。広い敷地を生かし外との繋がりを重視した方が活動が広がると考えたからです。コーヒーを頂きながらウッドデッキの水槽や畑を見るとそれがうまくいったと実感します。         

2011.6.9