小さな子供が広げたおもちゃが気にならないようにするには、Q28・42で述べた畳スペースが有効です。建具で仕切れば散らかっていてもさっと隠せます。生活の小物が表に出て雑然とするのを防ぐにはリビングに収納を設けます。壁の一部にカウンターを設けてその下部に引き出し付きの収納家具などを置くとよいでしょう。
対面キッチンの場合、流し台の手元を隠すカウンターの奥行きを深めにして、下部をダイニング側から出し入れできる収納にするのも有効です。リビングとダイニングはつながっているので、多少収納が離れていても片付けやすくなります。
昨今は共働きの家庭が多く、洗濯を省力化したいという要望が高くなっています。日中は家にいないため洗濯は室内干しが中心になりつつあります。
その実態を踏まえて、洗面脱衣室に洗濯機の設置スペースと天井に部屋干し用のバー、壁に服を畳むカウンターを設けて、洗濯室として設えると洗濯の手間が減らせます。部屋干し用のバーは4本が目安になります。1坪あれば取り付けられるでしょう。トータルの広さは2坪は必要です。下着を仕舞う収納を置いたり、カウンターのサイズに余裕をもたせるなら2.5坪は必要です。
さらに洗濯室の隣に共用のウォークインクローゼットを設けると仕舞うのも楽になります。ハンガーに掛けて洗濯物を干し、乾いたらそのままクローゼット内のバーに掛けるだけで済みます。子供部屋や寝室にそれぞれクローゼットが1帖分あることを前提とすると、広さは1.5坪が目安になります。
共働きの為、室内干しができるように2階に洗濯&物干室を設けた例
洗濯室や共用のウォークインクローゼットを1階に設けると1階の床面積が膨らみすぎて総二階にまとまらなくなってきます。洗濯の省力化にはなるものの工事費は増える手法と言えます。
総二階にまとめることを前提に洗濯の省力化を図るには、洗濯室を兼ねた洗面脱衣室と浴室を2階に設けて共用のクローゼットとつなぐとよいでしょう。浴室1.0坪と洗面脱衣室兼洗濯室2~2.5坪分のスペースを2階に振り分けることで総二階にまとめやすくなります。