Q&Aによく出てくる用語の解説


■構造に関する用語

在来軸組工法

日本の伝統的な木造建築工法で、柱や梁などを組み立てて骨組をつくる方式。設計の自由度が高く、増改築にも対応しやすい

 

金物工法

柱と基礎や柱と梁の接合部に接合金物を用いて接合する工法。接合部の強度が高いのが特徴。金物を無理なく納めるには基礎や骨組の精度が必要になるため、骨組には集成材を用いる

 

Zマーク金物

在来軸組工法の接合部に用いる補助金物のうち、日本住宅木材技術センターの認定を受けた高品質な金物。施工基準が明確。価格は安い

 

ホールダウン金物

柱と基礎を強固に結びつけるための金物。地震の際に柱が抜けるのを防ぐ。正確に取り付けることが前提となる

 

羽子板ボルト

柱と梁、梁と梁を接合するための金物。接合部分の強度を高める。長期間性能を保つには金属部分が腐食しないように注意する

 

プレカット

工場であらかじめ柱や梁などを切断し、仕口や継ぎ手の加工を行ってから現場に搬入して組み立てる工法。施工精度が高く、工期も短縮されるため、ほとんどの木造住宅で採用それている

 

手刻み

工務店の下小屋で木材を大工が手工具で切断しつつ仕口や継ぎ手の加工を行う。 すべての加工を終わらせた後、現場で組み立てる伝統的な工法。職人の技術が生かせる反面、加工に時間がかかる。また施工精度が職人の技量に依存する。ごく一部の現場のみで採用されている 

 

無垢材

丸太から規格寸法に切り出した材料。外壁や板塀に用いた場合、メンテナンスを前提とすると長持ちする。高級感のある自然な見た目と質感を持つ。価格は樹種による差が大きい

 

集成材

小さな木材を接着して大きな木材にしたもの。強度が均一で大きなサイズの材をつくれるのが利点。耐久性は接着剤の品質に依存する。柱や梁のサイズに製造した構造用集成材と板状に製造した造作用集成材がある。前者はレッドウッド(セコイア)を用いたものが多い。

 

スギ

日本産の木材の一種。軽量で加工しやすく、香りがよい。強度にバラツキがあり、平均を取ると低めになる。適度な耐久性がある。特に赤身の部分は外部環境でも長持ちする。価格は安価

 

ヒノキ

日本産の木材の一種。軽量で加工しやすく、耐久性・耐水性が高く、香りがよい。強度はスギよりは高め。スギと比べるとコストは高い

 

ベイマツ

北米産のマツ材。強度が高く梁として多用される。加工性もよい。近年、価格が上がり、スギとの比較では割高