危険の代表は、高所作業と回転する刃物の使用です。
吹き抜けの2階部分の漆喰塗りなどは2mを超える高さの足場上の作業となるため、特に注意が必要です。
夢中になって塗っていると落下しかねず、重大な墜落事故につながります。
可能な限り安全な作業床を作り、危険を排除する努力をします。
DIYを開始する際に現場で危険性と落下防止対策について時間を掛けて指導しています。
同様に刃物がついた電動工具も危険性について説明しています。
こちらも建て主のDIYの技量を踏まえて判断しています。
この辺り、DIYの技量を測る検定試験が一般化されることを望んでいます。
仕事や家庭の事情などでDIYの時間が取れなくなった場合、途中からプロを入れて仕上げることになります。
その場合、やり直し箇所が発生するため、最初からプロに頼むより割高になる場合があります。
建て主にはDIYが完遂できる範囲の最初の見極めが大事であることを伝えています。
仕上がりの差はありますが、作業としてはDIY施工が可能です。
道具もホームセンターなどで安価に揃えられ、最もコストの節約になると考えられます。
週末を利用して内壁を漆喰で1棟丸ごと塗る場合、順調にいけば1〜2人で作業して1カ月半くらいで終了します。
漆喰は粉の製品を水で溶く方が安価ですが、最近は塗りやすさや取扱いのしやすさを重視して、既調合の容器入り製品をお薦めしています。
塗装作業もDIYが可能で、コストダウンにつながります。
ただし、仕上がりの差は左官と同様、大きな開きがあります。
余り細かいことを気にしない、という気持ちが必要です。
外壁を木板で仕上げる場合は、板を張る前に塗装します。
表を2度塗りとして、裏にも反り止めの目的で1回塗ります。
1棟の外壁を丸ごと塗る場合は、2人で作業して5日ほど掛かります。
当社標準の杉無垢フローリングに塗る場合は、自然系のクリア塗装を一度塗りとしています。
これは2人で丸1日あれば塗れるDIY作業量です。
基礎的な作業方法を知っていれば、糊付きの製品を採用することでDIY作業が可能です。
塗装や左官とは異なるコツが必要で、手先の器用さや作業への習熟度によって仕上がりに差が生じやすいと言えます。
1面の壁をアクセントウォールとして仕上げるくらいなら粗が目立たないと思いますが、全面の壁をきれいに仕上げるのは難易度が高いと言えます。
また天井を貼るのは独特の作業姿勢・足場の設置などかなり難しい技術が要求されます。
DIYにはあまり向いていない作業と感じます。
内壁にタイルを貼ることはDIYでも可能です。
タイルをきれいにカットをするのは難しいため、グラインダーなど危険性を伴う道具の取り扱いに慣れている熟練DIYerにしかお薦めできません。
上記を踏まえるとDIYでタイルを貼る場合、モザイクタイル1択となります。
床のタイル貼りは重量を受ける部位であることから入念な施工を要するため、お薦めしていません。