施工性に優れた「嵌合式たてはぜ葺き」について。
嵌合は「かんごう」と読む。文字通り、はめ合わせる方式だ。
土気の家の屋根勾配は6寸である。
屋根足場が無くても歩けると一般的には言われている勾配の限界だが、私は恐怖を感じる勾配だ。一度バランスを崩して転倒でもしようものなら、傾斜面に留まることは出来ないだろう。
まして板金を流れ方向に葺いた後ならなおのこと、足袋の裏に付いたホコリで足元をすくわれることもあるだろう。
野地板の上を歩いた実感から、親綱を3本張った。
下に来る材のビス留めの様子。
上から被せている様子。
これは一番上の棟付近の納まりで、立ち上がりを作っている。
この嵌合部の加工は工場で行い、現場には加工済みの状態で運ばれる。
素早い現場作業が可能で、芯木なし瓦棒葺きのような道具を使う屋根上作業が無い。
急勾配屋根での安全性も増し、優れた施工方法だと実感した。(菅沼)
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