友人が出ている狂言を観た。
狂言『ざゞん座』は「万作の会」が主催する若手演者の会である。
私の友人とはこの会の深田博治君で、初めて知り合ってから25年が経つ。
私が22歳の時に初めて行った海外旅行の飛行機に偶然彼がいた、というのが縁である。
写真は開演前の宝生能楽堂の入口の様子。
私の席は脇正面の前から3列目で、左の写真のように見える位置だ。
目の前で演者の様子がうかがえる。
右は能舞台の全景。
深田君のお蔭で、狂言を観るのは3回目。
余裕をもって観られるようになった。
狂言が主題としている人間の「滑稽さ」が、現代人の私にも分かること自体が面白い。
この日の題目では「騙し」「嫉妬」「差別」という人間の側面を笑いに替えようとした。心の暗部をえぐり出す、それも大真面目にやる可笑しさは現代人にもそのまま通じるのだ。
能舞台の大きさは京間3間(5.91m)。
柱と床以外に何もないこの舞台に様々な景色を見たような気がした。(菅沼)
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