ハーフビルドの小屋の軒先・ケラバについて。
これは「心木なし瓦棒葺き」のケラバの様子。
端部の垂木の芯から外はこのような処理となる。
これは板金工事側の規格による。
2×6の垂木の外側に2×4を取り付け、2×8を鼻隠し・破風として外周に回す。
広小舞・上り淀は1寸出し、唐草は5分出す。
鼻隠し・破風には屋根材と同じ板金を巻く。
軒天井を張らない場合の妻側の問題は、横殴りの雨が吹き付けた時に母屋の上に雨水がたまり、それが外壁まで入り込んでくることが懸念される点である。
大きな破風で母屋の木口を保護する方法は昔から行われている。
母屋が隠れるほどの破風ではない場合、破風に着いた雨水を母屋から切り離すためにこのような方法を採用している。
母屋の外壁近くの上端に水を返すための材を取り付けるなどの工夫があると、さらに良いだろう。
これは鼻隠しに巻かれている板金の継ぎ手部分の写真。
正面はハゼ折り、下端は解放されているのが分かる。
水を止めつつ、万一入り込んだ水は抜かなくてはならない。
板金と下地材が密着していなければ、多少の水が入ってもここから抜けていくだろう。(菅沼)
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